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【GIDEON】コロナウィルスの伝播:公衆衛生の専門家はコウモリを気にすべきか

公開日 04-03-2020 カテゴリ

コウモリは、現在世界各地で混乱を引き起こしている新型コロナウィルス(2019-nCoV)の宿主として、ほぼ認定されている動物です。弊社でも提供している感染症・微生物の情報検索および診断補助ツール「GIDEON」では、コウモリが媒介となる病気について詳しく調べることが出来ます。

原記事 - Coronavirus on the Loose: Should Public Health Professionals be Concerned About Bats, Stephen A. Berger, M.D. , February 11, 2020

私たちが新しいコロナウィルスの出現に直面している一方で、保健当局はどの動物2019-nCoV病原体の最初の宿主だったかの特定を進めています。そして(再び)、コウモリが最も可能性が高い動物と目されています。

2002年11月16日、キクガシラコウモリを感染源とする致死性の高いコロナウィルスによってSARS(重症急性呼吸器症候群)の流行が引き起こされ、世界で916人もの命が奪われました。そしてこの現象は、新型ウィルスの発生地である中国湖北省武漢市から1000 kmほど離れたところに位置する広東省仏山市で起こったのです。

この近接性は偶然ではありません。同じく大流行したMERS-CoVとの相同性が認められた病体 Tylonycteris HKU4(タケコウモリコロナウィルス)および Pipistrellus HKU5 (アブラコウモリコロナウィルス)も、2006年に中国に生息するコウモリから発見されたものです。

中国本土におけるコウモリの分布、そしてコウモリが有しているコロナウィルスの多様性を鑑みれば、この種の感染が当該地域から発生していることは、驚くべきことではありません。最新の研究によれば、新しいコロナウイルスも同様の経路でヒトに伝播する可能性が高いことが示唆されており、私たちはコウモリが保有しているコロナウィルスの調査に、より多くの時間を割くべきです。

Global Infectious Diseases and Epidemiology Network(GIDEON)では、現在、コウモリから伝播することが知られている18の感染症をカバーしています。そのうち2つ– SARSおよびMERS は、コロナウィルスによって引き起こされる肺炎で、現在中国で混乱を招いているものと類似しています。
またコウモリは、米国・南アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアにおいて狂犬病および関連する感染症の主要な感染源であり、更にアフリカにおけるエボラ出血熱とマールブルグ病の伝染にも関係していることを知る人は少ないでしょう。

コウモリに噛まれたことによって感染する病気もあれば、これらの動物の排泄物によって汚染された果汁の摂取で感染する病気もあります。多くの場合、人は閉じた空間で汚染された空気を吸い込むのと同じくらい簡単に感染します。このような病気の一つであるヒストプラスマ症は、ラテンアメリカ地域でコウモリの住む洞窟を探検しているときに感染することが多いとされます。

本稿は、GIDEON(Global Infectious Disease and Epidemiology Network)を利用して作成されました。GIDEONは、熱帯および感染症、疫学、微生物学の分野における診断、治療、教育のための最新のエビデンスに基づいたリソースを提供する、世界的に定評のある感染症データベースです。製品についての詳細をご希望のお客様は、弊社までお気軽にお問い合わせ下さいませ。

【執筆者】
Stephen A. Berger, M.D. | GIDEON Informatics 共同創設者

博士は、テルアビブ医療センターに所属し Geographic Medicine, Clinical Microbiology の Director を務めていました。彼はまた、テルアビブ大学医学部の名誉准教授でもあります。
Berger博士は、GIDEON(Global Infectious Diseases and Epidemiology Network)Webアプリ・GIDEON 電子ブックシリーズの開発者であるGIDEON Informaticの共同設立者です

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