IBM Watson Healthと EBSCO Information Servicesが提携し、 新しく統合された臨床意思決定サポートツールを発売します

薬物および疾病に関するコンテンツと自然言語処理およびクラウドベースのツールを組み合わせ、医療現場での臨床的意思決定の合理化を目指します。

2020年3月11日(米国東部時間)/ Cambridge, MA

IBM Watson Health (NYSE:IBM) と EBSCO Information Services (EBSCO社) は、医療者および医療組織を対象に、臨床意思決定支援 (CDS)および医療オペレーションの改善・強化を目的とした戦略的提携を行うことを発表しました。
今後両社は、それぞれが提供している DynaMed® と IBM® Micromedex® with Watson™ を組み合わせた統合ソリューション "DynaMed and Micromedex with Watson" の提供を行います。本製品は薬剤と疾病に関するコンテンツを組み合わせて単一のリソースとすることで、根拠(エビデンス)に基づいた知見を得、臨床的意思決定に活用して頂くことを目的に開発されています。

EBSCO社が提供するDynaMedは28の診療科目の包括的な疾病・症状および異常所見について、体系的な文献レビューを含めた査読済みのコンテンツを収録しています。コンテンツは厳格な7段階の体系的ステップに従って編集されたもので、臨床医は最新のエビデンスに基づいた診断および治療上の推奨事項(Recommendations)へアクセスできます。
一方の IBM Micromedex は、医薬品情報に関する最大規模のオンラインデータベースの 1 つであり、世界4,500以上の病院や医療組織で、薬物療法管理・疾病および状態の管理・毒物学・代替医療および患者教育における意思決定をサポートするため利用されています。

IBM Watson Health の Vice President, Chief Health Information Officer である Anil Jain は、次のように述べています - 「医療者は、既知のエビデンスに基づいた方法論が基底にある臨床的意思決定支援を信頼するという調査結果があります [1] 。つまり彼らが、臨床意思決定支援が正確かつ最新の情報から推奨事項を導き出していると確信している場合、そのテクノロジを自らの治療の意思決定に利用する傾向が高くなります [2]

IBM Micromedex with Watson は人工知能 (AI) と自然言語処理 (NLP) を活用し、コンテンツの検索により会話的なアプローチを採用することで、キーワード検索をよりスムーズに行えるようデザインされています。DynaMed and Micromedex with Watson にもその技術が組み込まれており、薬物や疾病に関するコンテンツへダイレクトアクセスを提供することで、臨床の現場における医療者の意思決定をサポートします。

EBSCO 社 Clinical Decisions 部門で Executive Vice President を務める Betsy Jones のコメントです - 「当社が誇る世界規模のエビデンスに基づくコンテンツとのシナジーで、意思決定にデータ主導の知見を活用している多くの医療組織において、更なる能率の向上が期待できます。我々は最新のクラウドベースのテクノロジーをベースに、DynaMed と IBM Micromedex のコンテンツを結び付け、シームレスかつパーソナライズされたソリューションとしてご提供します。本製品は医療チームにとって素晴らしい選択肢となることでしょう」

 IBM Watson Health, IBM Micromedex Solutions, General Manager である Todd Nolen 氏は次のように述べました - 「臨床意思決定支援において、コンテンツは王様(King)と呼べる存在です。現在、米国では10人の医師のうち約9人が電子健康記録(EHR)技術を導入しています [3]。DynaMed and Micromedex with Watson は、臨床医が安全かつ効果的な患者ケアを提供する上で欠かすことのできない高品質の医療エビデンスへの迅速なアクセスを可能にします。私たちはこの製品を通じて、医療機関に新しい価値とイノベーションを提供できると確信しています」

DynaMed and Micromedex with Watson は、2020年4月よりご提供開始予定です[4] 。なお、お客様のニーズに即した柔軟な選択肢を提供するため、IBM Watson Health および EBSCO社共に、IBM Micromedex with Watson および DynaMed 単独での販売は継続いたします。

ティザーサイトである www.dynamedex.com では、本製品の更なる詳細をご参照頂けると共に、専門家チームによるライブデモへの参加、4月9日に予定されているオンラインセミナー“Better Together: DynaMed and Micromedex with Watson”(全編英語)への参加お申込みを受け付けております。併せてご覧ください。

・IBM Watson Healthについて
IBM Watson Health は、医療業界のデータ・分析およびテクノロジーパートナーです。IBM社のイノベーションとWatson社のインテリジェンスを支柱に、よりスマートなヘルスシステムの構築を支援することに取り組んでいます。Watson Health は 保健・データと分析・実践的な洞察・セキュリティと信頼に対する反応に関する深い専門知識とノウハウを組み合わせ、クライアントやパートナーと協力することで、よりシンプルなプロセス、より良い知見、より迅速な技術的進化そして世界中の人々のエクスペリエンスの向上を支援しています。
詳細については、ibm.com/watson/health よりご覧頂けます

・EBSCO 社の医療リソースについて
EBSCO社は、医療マーケットを対象とした臨床意思決定支援ソリューション・医療情報・ヘルスケアビジネスインテリジェンスのリーディングプロバイダーであり、その製品サービスは世界中の医学・看護および代替医療の専門家からご愛顧頂いています。
主力製品は DynaMed®、 Dynamic Health™、医学分野の電子書籍および電子学術ジャーナル、EBSCO Discovery Service™、CINAHL® Complete・MEDLINE® Complete などのデータベース、加えてEBSCONET® があります。EBSCO社のデータベースは、世界中の図書館が支持する研究プラットフォームEBSCOhost®を通じて利用可能です。

IBM Media Contact
Carolyn Castel
857337-0601
carolyn.castel@ibm.com

EBSCO Media Contact
Jessica Holmes
Communications Director
978-356-6500 ext. 3485
jmholmes@ebsco.com

[1] Khairat S, Marc D, Crosby W, Al Sanousi A. Reasons For Physicians Not Adopting Clinical Decision Support Systems: Critical Analysis. JMIR Med Inform. 2018;6(2):e24. Published 2018 Apr 18. doi:10.2196/medinform.8912.

[2] Khairat S, Marc D, Crosby W, Al Sanousi A. Reasons For Physicians Not Adopting Clinical Decision Support Systems: Critical Analysis. JMIR Med Inform. 2018;6(2):e24. Published 2018 Apr 18. doi:10.2196/medinform.8912.

[3] Jamoom E, Yang N. Table of Electronic Health Record Adoption and Use among Office-based Physicians in the U.S., by State: 2015 National Electronic Health Records Survey. 2016. From: Office of the National Coordinator for Health Information Technology. ‘Office-based Physician Electronic Health Record Adoption,’ Health IT Quick-Stat #50. dashboard.healthit.gov/quickstats/pages/physician-ehr-adoption-trends.php. January 2019. Accessed on February 28, 2020. 

[4] 掲載されている全ての情報は リリース発表時点でのIBM社の開発予定に基づくものであり、今後詳細が変更になる可能性があります。ご了承下さい。

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